| 戦う女子高生に花束を (前) |
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「ってさ、おじさんとつき合ってるんでしょ?」 、3年9組。 の学校は俗に言う進学校。頭のいいクラスは1〜6組までで。 ……えぇ、だから9組です。 それで、、3年9組。彼女は違うクラスの友達にまで最近そんなこと言われてます。それはあれでしょう。悪友とも呼べる親友、嬢の一言です。 三日前の朝礼。寒い中、来週の学校創立記念のことで全校生徒体育館集合。 何故かは生徒会役員。でも、会長とかそーゆー偉いようなもんじゃなくて。点数稼ぎの総務。(別名雑用) キーンと響くマイクの音。生徒会からのお報せ事項を読む。 『……、でお願いします。えーと、以上が生徒会からのお知らせです』 それが最後で。朝礼はお開きに、のはずだった。 こんな寒い体育館から早く抜け出そうと踵を返した。そんなを呼び止めたのは、再度鳴ったマイクの音。キーンという音の後に、の声。 『ああー!!待ってて!』 ガクン、と膝を突く。大勢の場で。しかもマイクを使って人の名前を呼ぶのはやめろ。そう思って振り向く。恐い顔をしてを睨んでみた。 う、と怯んだだったが。すぐにお決まり、いつもの饒舌。 『な、何よーう。待ってくれたっていーじゃん』 だからマイクを通して言うなってば。 『そんな怒った顔してると男も逃げるぞ』 ………………は? 『それとも何?男は30代にもなれば大らかで笑って許すってー?』 …………待て!もしかしてこいつ、マイク入ってるのに………。 『やーんね。あーはいはい。オジサマ最高!』 「あんたマイク入ってんのよ!」 『へい?』 案の定、自分の喋ってることにばっか集中して気づいてなかった。そしてそれを、教室に帰りかけた生徒たち。ほぼ全員の全校生徒+先生に聞かれてしまったのだ。 『あー‥れ?』 その後、アハハと笑った。ブチッとマイクを切った。 その日から、はあることないこと噂されているのである。 ごく身近な人間からは年上好き。彼女を知っている人間はオジサマキラー。彼女を全然しらないヤツの悪い噂じゃ、エンコーしてる女だと。 しかしは、そんな噂は全然気にしなかった。 あのことがあるまで。 その日は、SHRの後担任に呼び出しを受けた。 職員室に行くと、その奥の応接間みたいなとこに通されて。中に入ったら蠢く大人たち。副担任に学年主任、進路指導や生活指導まで。 ………まるで問題児じゃないか。並木さんも、留年決まった時こんな感じだったのかな〜。って何考えてんだ、あたし。 先生たちは、悪い噂を鵜呑みにしたそうです。 「援助交際をしてるってのは本当か?」 「………はァ?」 「一部の生徒からそういう話を聞いてな」 「どうなの?さん」 「してませんけど」 「そう」 「先生は信じるぞ?」 「当たり前でしょ。何を好き好んでエッチして金もらうんですか」 「………」 「だってそーでしょ?あたしだって彼氏いるし」 「そうか」 「そうよね。恋人がいればそんなことしないわよね」 「男女交際はあまり勧められんがな」 「そうだぞ。お前大学行く気あるのか?」 「………進学か就職する気はありますけどー」 「男と遊んでばかりいないで勉強するんだな」 「……ってゆーか仕事忙しくて遊ぶ暇なんてないし」 「仕事?」 「さん、本当に援助交際してないのよね?」 「だっからしてないってば」 「恋人は社会人なの?」 「……………そうだけど」 だから何、関係ないでしょ。あたしはそう言ってその部屋を後にした。
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