チカラ勝負

 

 

「ずるいよね」
「何が」
「何がときたか」
「あ?」
「どう考えてもずるいし」
「………何が」
「ってゆーかあんた筋肉バカじゃん?」
「バカをつけんな」
「……筋肉……まりもじゃん?」
「あぁ?」
「ス、スイマセン。ちょっと面白いこと言った」
「面白くねーよ」
「………とにかく、ずるい。体力の差っての?」
「あのクソコックでも変わんねーだろ」
「や、サンジくんはそんな人じゃないし」
「オレは『そんな人』か」
「そーじゃな、もうさ、何?自分あれじゃん?よっしゃ鍛えるぜ、みたいな」
「……………」
「力強いぜ、イェー!的?」
「ケンカ売ってんのか」
「う、売ってねーっす!どこが!どのよーに!」
「全部」
「だから、もう。ぶっちゃけ言い方悪いかもしんないけど筋肉バカなんじゃん!」
「……………」
「だからっ!ずるいと思うんだ、本当に!」
「あのな」
「はい」
「わかった。オレは筋肉バカだ」
「えっ、認めたし。バカ認めてるし」
「………頭は回らねーんだよ。だから使えるとこ使うしかねぇ」
「はっ?」
「筋肉バカだからな。力しか使えねーだろ」
「き、筋肉……バカ……」
「あきらめろ」


今日も平和なゴーイングメリー号。船尾からはバカ騒ぎをするルフィとチョッパー、ウソップの声。ナミはお金を数えていたし。ロビンちゃんは難しい本、読んでた。サンジ君は蜜柑畑に水撒いてたっけ。
ねぇ、ゾロ。君はこんなところで何をしてるのかな。
そしてわたしは、こんなところで何をしてるのでしょう。
筋肉まりもバカな君に両手ごと壁に抑えつけられて、身動きがとれないったらありゃしない。こんな階段裏なんかに好んで来るやつもいないから、誰も助けに来ないしさ。

重なった唇が離れるまで。
待つしか、ないんでしょうけどね。

 

 


もう何も言うまいて。名前変換ねーし。
02/08/27  ×