ストレートパンチ

 

 

例えば、あんなふうに夜空を仰ぐ船長は、もう何度も見ているけれど。
「………おかしい」
「何で飯の時間なのに降りてこねぇんだ」
「腹でもこわしたのか?」
夕食の時間になっても降りてこない船長を見るのは、初めてのことだった。

「ルフィ、ご飯よ!」
ずっと夜空を見上げていたルフィが、その声に反応して起き上がる。
「あ、降りてきた」
「おーい、ルフィ。お前何か変だぞ?」
「まぁいーじゃねぇか。さ、食おーぜ」
そんな声を素通りし、一直線に向かった先。



名前を呼ばれた少女が「へ?」っと振り返る。と、力強く抱きしめた。
「!」
「!」
「?????」
「あらあら」
「ル、ルフィ!てめ……」
正面から抱きしめられたは痛いほどの視線の山に気づく。
「ちょ、ルフィ……!」
「お、お前!ちゃんに何やってんだっ!」
「……とりあえず離すのが先だろ」
「ずっるいぞ、ルフィ!」
「おーいおーい、いーのか?そーゆうことしちゃっていーのか?」


「好きだぞ」

「………へっ…」


それはまさに、彼にしかできない告白だった。
みんなの目の前で、自分の意思を。想いを。

「早いトコ言わねーと。誰かに取られちまうからな」
悪気のない笑みをしししっと浮かべて。の背中をポンポンとたたく。
「あー、すっきりした。さ、飯だ飯だ」
呆然とするクルーたちになんか目むくれず、いつものように満面の笑みで食卓についたルフィだった。

 

 


強引で自分勝手。
02/08/24  ×